私がスキッパーを入手したのは2001年3月です。約10年のブランクを経てのバイク人生への復帰でした。
その夏に、私はスキッパーで最初のツーリングに出ました。
目的地は岩手県釜石市、私の郷里です。その頃はまだピンクナンバーでしたから、当然ながら高速道路は使えません。
東京〜岩手、片道600kmの一般道限定ツーリングでした。
■ルート説明
東京から東北方面へは、国道4号線が最大の幹線道路になります。
岩手県へのルートとしては、国道4号線をひたすら走って、岩手県内に入ってから目的地への支線国道に分岐するのが基本になります。
釜石市は内陸の国道4号線を大きく外れた海沿いにありますので、北上市で国道4号線を外れて国道107号線へ入り、遠野市付近で国道283号線へと入って海沿いの釜石市へ至ります。
東京〜宇都宮〜福島〜仙台〜北上〜遠野〜釜石
もうひとつのルートは、仙台から海岸沿いの国道45号線へ分かれる道です。
東京〜宇都宮〜福島〜仙台〜塩釜〜大船渡〜釜石
このときは行きは後者のルートで、帰りは前者のルートで走りました。
↓赤線で示しているルートはかなりいい加減です。

■装備について
当時はまだリヤボックスを装備していなかったので、収納はメットインとツーリングバッグのみでした。
メットインにはエアポンプ、ソケットレンチ一式、その他使いそうな工具一式、予備のオイルなどを詰め込んだのでそれだけで満杯です。ツーリングバッグには着替えと身の回りの品、それに当時使っていたA5サイズPCを入れていました。
服装はジーンズにTシャツという軽装ぶりでした。ただし岩手県内に入っての峠や海岸沿いの道路は夜に限らずとも結構冷え込むので、厚手のトレーナーなどは必須です。
このときの最大の失敗は立派なレインスーツを持っていたにも関わらず、荷物に入れるのをすっかり忘れていたことです。
東京を発って1時間後から、埼玉県〜栃木県までずっと雨の中をずぶぬれで走る羽目になりました(笑)。
■一般道の状況
たまたまなのかいつもなのか、国道4号線はとても混雑していました。
国道4号線は市街地とその周辺では片側2車線になりますが、基本的には片側1車線です。国道4線以外でもルート上の国道はみなそんなもんです。
混雑した一般道の走りにくさは都内の比ではありません。何しろ大型トラックやトレーラーが多くて、これらが路肩のすり抜けまで塞いでしまうからです。
それに路肩もでこぼこが多くて、とても巡航できるような状況ではありません。
むしろ車線の右寄りを走って、右折車線のある交差点で一気に前に出る方がよほど安全でした。もちろん良い子は真似してはいけません。
■走行ペース
朝6時に東京を出発して、
最初の本休憩を取ったのが栃木県塩谷郡氏家町付近と思われるマクドナルドでした。ちょうど午前10時。東京から100km以上は走りましたが、渋滞のため平均時速は低迷。
渋滞には福島あたりまで悩まされます。
その後福島市には14時ごろ到着してデニーズで昼飯。仙台を17時ごろ通過して国道45号線に入り、18時ごろ松島のファミレスで夕飯。真っ暗になった一般道をひた走って釜石の実家にたどり着いたのは21時30分でした。
行きの走行距離は600km弱でした。
その後数日、近隣を走り回って過ごします。8月とはいえ、三陸沿岸はやませでとても寒い日が続いていました。日中の最高気温が14度とか、そんな感じです。さすが東北。
帰りは北上のちょっと北の花巻まで寄って帰りました。途中仙台でシティホテル(!)に一泊し、翌日はペースを気にすることなくのんびりと走って東京まで帰り着きました。
この8日間で、走行距離は合計1600kmほどになりました。
↓釜石湾の風景です。寂れたムードで一杯です。

■名所めぐり
釜石市からは、民話の里として有名な遠野市に一時間もかからずに行くことができます。
このときは国道を使わずに、笛吹峠という旧街道を通って遠野入りしました。
↓笛吹峠にて。左端に引っかかっているのがスキッパーです。

遠野では郷土料理を食べようと思っていたのですが、峠から里に降りたところでいきなりリアタイヤがパンクしました。
この頃はパンク修理も自力でできなかったので、携帯で東京の知人に電話をかけ、遠野市のバイク屋さんをネットで検索してもらい、そこに救援依頼しました。
田舎のバイク屋さんは軽トラでの引き上げは無料でやってくれます。
一度パッチを当ててもらって走り出したら、すぐパッチがはがれたのでまた引き上げてもらい、今度は中古タイヤから3.50-10のチューブを引きずり出してもらって修理してもらいました。
三陸沿岸では海沿いにもいろいろと見所があります。
釜石から北に少し走ると山田町という漁業の町があって、そこには「くじらと海の科学館」という博物館があって鯨の実物大(!)模型や骨格標本を見ることができます。
↓何くじらだったか忘れました。

山田町からさらに北へ、そして少し山の中に入ると、竜泉洞という大きな鍾乳洞があります。観光地化されていますが、奥行き・落差とも大規模なのでわりと好きです。地底を流れる澄んだ水がきれいです。
↓地底でこんな高さのある階段を昇り降りさせられます。

帰り道ではルートをはずれて花巻市に立ち寄り、宮沢賢治の記念館に行きました。記念館の中は撮影禁止なのがとても惜しいです。
写真は宮沢賢治の童話に出てくるお店から名前を取った「山猫軒」です。中身は単なる観光地のレストランですが。

■トラブル
遠野市でのパンクのトラブルのほかに、もうひとつ大きなトラブルに見舞われました。
帰り道でフロントブレーキのタッチが変だな、と思ったら、パッドが見事に摩滅していて、ディスクに傷が入っていました。
予備のパッドを持っていなかったので、帰り道はずっとリアブレーキのみで走りました。制動力はまるで不足。足もしょっちゅう使いましたよ。
■一般道スクーターツーリングの魅力
そりゃあ、なんといっても財布にやさしいことでしょう!
航続距離が短くて燃費の悪いスキッパーですら、4回の給油で片道600kmを走破します。ガソリン代はハイオクでも一回800円くらいですから、3000円ちょいで東京〜岩手を移動できるわけです。
それに、スクーターでの旅は普通のバイクとは一味違います。バイク乗りは自然と雰囲気が「ライダー」になってしまいがちですが、スクーターだと「近所のオッサン」扱いなんですね。
そういえば、行き道で夜になって岩手の海岸沿いの町で最後の給油をしたときに、ガソリンスタンドのお姉ちゃんが「どこからきたんですか?」というので「東京だよ」と答えたら、いきなり「カッコイイ!」って叫ばれてしまいました(実話)。
■一般道スクーターツーリングの暗黒面
ご想像通り、長旅はお尻が痛くなります。時間もかかります。暑いです。渋滞もイヤです。暗い夜道も怖いです。燃料警告灯が付いてもなかなかガソリンスタンドがありません。田舎のバイク屋にはパーツがありません。
■その後
初回の2001年8月に引き続き、2002年8月も同じように一般道をスキッパーで帰省しました。リヤボックスが付いたのでとても便利でした。
今年(2003年)の夏も、仕事の休みが取れればまたチャレンジするでしょう。ひょっとしたら、高速道にするかもしれません
。そのためにわざわざ軽二輪登録したわけですから。でも一般道を時間をかけて走る方が楽しいような気がするので、まだ迷っています。
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