キャブレーター換装(1)
(2005.12.25)
 

1年間VM20をいじり倒してやっと満足したので、いよいよ次のステップに進むことにしました。
定番キャブと言えばケーヒンのPE24ですが、特に難しいという話も聴かないのでどうも面白そうではありません。苦労せずに定番をポンと付けてしまうとホームページのネタになりませんから・・・。
そんなわけで割と敬遠されがちなデロルトのPHBL25をターゲットにすることにしました。


■換装前の状態
私のスキッパーの現状はこんな感じです。

(1)マロッシ172ccボアアップ
(2)MIKUNI VM20キャブレーター
(3)ランナーFXR180純正マフラー(触媒なし)
(4)アプリリアSR純正エアクリーナーBOX+純正フィルター
(5)マロッシマルチバー2000

これ以外には、エンジン/駆動系には特別に手を加えていません。
これらのパーツも全て無加工で組み込んだだけです。


■なぜキャブを換装するのか?
VM20をいろいろいじった結果、20mmキャブの限界も見えました。もちろんポート加工やパワーフィルターなど試していないものも多いのですが、私のスキッパーの使い方を前提にすればそこまでやる必要性がありません。私の場合の前提とは・・・

(1)常識の範囲内の騒音に抑えること。(純正相当が基準)
(2)雨天でも走れること。
(3)高速道路を走れるだけのパフォーマンスを持つこと。
(4)できるだけ安く済ますこと。

その範囲内でVM20でどこまで速くなるか試したわけですが、結果的にはあまり改善しませんでした。
私がキャブに求める性能というのは高速走行時に十分なパワーが出ることです。高速道路で8000rpmオーバーの回転域を常用した場合、VM20だと十分な混合気の供給ができません。そのためパワーが頭打ちになり、高速道路を走る場合に求められる100km/h以上での追い越し加速が十分に得られません。
最高速は125km/hまで確認しているのですが、それはかなり時間をかけて引っ張った場合の話で、現実には100km/hで走っている先行車を追い越すのはなかなか大変です。そのことが長距離ツーリングではストレスになってしまうので、100km/hからスムーズに120km/hまで追い越し加速できることが私の目標になるわけです。

当たり前の話ですが、より大きなパワーを得るためにはたくさんの混合気を燃焼させる必要があります。むやみにMJを上げるだけでは混合気が濃くなりすぎてカブりになってしまうので、エアもより多く吸入する必要があります。そのためにSR用エアクリボックスとランナー用マフラーを付けてみましたが、中低速の加速は改善したものの、高速性能はほとんど上がりませんでした。むしろセッティングがシビアになり、最高速が100km/h以下になってしまったこともあるくらいです。

VM20では最終的にMJが#82.5から#95.0までアップしましたが、そこが限界となりました。
もちろん試みていないこともたくさんあります。たとえば ニードルは標準のままの1本しか試していません。ニードルを変更すれば中低速でカブリが出ないように調整しながらMJをさらに上げることもできそうに思います。またリードバルブブロックも標準のままです。それに駆動系も何も工夫していません。ハイギヤも入れてませんし。
でも私はVM20そのものにそんなにこだわりがあるわけでなく、一通り自力でキャブを調整できるようになれればよい、くらいの気持ちでVM20を試していたわけで、実際に私の目標である高速性能のアップにはやはり25mm径クラスのキャブが必要になると考えていました。
ですので、SJとMJの組み合わせでやれることを一通り試したところでいよいよキャブ交換と判断しました。


■キャブ選び
今回、選択肢に登ったキャブは次の3つです。

(1)ケーヒン PE24
(2)ミクニ TM24
(3)デロルト PHBL25

ケーヒンについてはK1100LTさんのスキッパーのメンテに付き合っている時に乗らせてもらいましたが、非常に良かったです。これだったら面倒なしかなあ・・・と思うとちょっと物足りませんね(笑)。

TM24は手元にありましたが、フラットバルブということでどのような結果になるか予測が付きません。これはもともとともぞうさんのスキッパーに付いていたものを譲っていただいたので、ほぼ無加工で付けられます。おそらくジェット類も大体近いところだと思います。しかしながらVM20とあまりに違うモノだとせっかくの経験が生かせない可能性もあり、ちょっと及び腰となりました。チョークがレバー式だということもあります。

デロルトはまず評判があまりよくないことが気に入りました(笑)。bookongさんのタイフーンで乗らせていただいたことがありますが、あの時は確かに低速で非常に扱いづらかったです。でも回せばすごく良い加速をします。バランスを取るのが難しそうなところが燃えちゃいますね。
マロッシのキットではチョークレバーが延長されているので実用上も問題なしです。
デロルトに決定!です。

でも実際にデロルトにチャレンジして、私の手に負えないと判断したらその時はPE24に乗り換えると思います。


■準備
まずはキャブやジェット類を調達します。
今回は以下のパーツを準備しました。

(1)マロッシ デロルトPHBL25(中古)
(2)マロッシ インテークマニホールド
(3)ポリーニ ランナー用リードバルブブロック(中古)
(4)ボイセン パワーリード
(5)デロルト PHBL用ガスケットキット
(6)ジェット類(SJ #32〜#50、MJ #80〜#130)
(7)ガソリンホース、ジョイント

(1)、(2)はムラカミモーターサイクルズにて購入。(3)、(4)はまるたさんに譲っていただきました。
(5)と(6)の半分はYAHOO!オークションにて購入。(6)のもう半分はヒロシさんから格安(というかタダ同然・・・)で譲っていただきました。
(7)はNAPSにて調達。

思い立ってからこれだけ揃えるのに2〜3ヶ月かかったような気がします。なるべく安く済ませようとしたのと、予算が一度に確保できなかったのが主な要因ですが。
しかしこれらをまともに全部新品で揃えると5万円以上はかかっちゃいそうですが、ご協力いただいたみなさんのおかげでその半分くらいの予算で済みました。
パーツ調達にご協力くださった皆さんに、この場を借りて感謝申し上げます。


■キャブのオーバーホール開始
VM20でも一度やりましたが、中古キャブということでパッキンやOリングは新品に取り替えてしまいます。

↓デロルト25mmキャブ PHBL-BD型


↓リヤ(エアクリーナー側)


↓フロント(エンジン側)


↓まずヘッドのキャップを外してバルブを抜く。VM20に比べてシンプル。


↓フロート室止めとドレンとMJホルダを一個のパーツで兼用してます。すごい。


↓フロート室。中央にむき出しになっているのがSJ。


↓フロート、MJ、SJ関連のパーツ。フロートピンはペンチでまっすぐ引けば抜けます。


↓チョークのバルブ。面白い形です。


↓下がパイロットエアスクリュー。上がアイドルスクリュー。両方にOリングが入っている。


↓ガソリンのフィルタ。


ここまでバラしたら本体を一度丁寧に洗って乾かします。
それからOリングなどをすべて新品と交換して組み立てれば作業完了です。難しいところはまったくありませんでした。

↓PHBL用のガスケットキット。B型用という指定で購入しました。買った業者さんがとても親切なので助かりました。


↓新品とヒロシさんから譲ってもらったジェット類。袋に入ったニードルもヒロシさんからです。


PHBLのジェットは、MJとSJの形が良く似ています。見分け方としてはMJが6mmネジ、SJが5mmネジです。このSJは他のキャブではMJとして使われるものなのだそうです。

MJに関しては、私は#105〜#130を新品で購入しました。なぜそれらの番手を買うことにしたかというと、完全に「勘」です(笑)。外れたら買い足せばいいや、くらいに思ってました。
これらを買った直後にヒロシさんからも譲っていただくことになりましたが、受け取ってみたらなんと#80〜#101の範囲でしたのでカブりなしでした。すごい。
SJはさすがにかぶってましたけど。

それからニードルはキャブにはD30の刻印のものが付いていました。ヒロシさんから頂いたものはD24でした。D24の方がテーパー部が長いので、早くMJが効き始めて、中間域ではちょっと濃い目に出ると思います。

組み上げ時点では、SJを#36、MJを#120、ニードルはD30、クリップは上から2段目としました。
ちなみにデロルトはニードルクリップの位置は4段階しかありませんでした。

さて、いよいよ組み込みです。(続き→)

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