「国宝級」タグアーカイブ

Elegant Gypsy/Al Di Meola(国宝級)

ジャズ/フュージョン・ギタリスト、アル・ディメオラの2ndアルバム。1977年発売。
本人曰く「最も商業的に成功したアルバム」だそうで、日本のギタリストでもこのアルバムを「好きなギターアルバム」にリストアップすることが結構多い。
特にスパニッシュ・ギターの名手パコ・デ・ルシアとのデュエット「Mediterranean Sundance」は、そのテクニックもすごいが音楽的にも美しい名曲で、自分もこのアルバムでは一番好きである。
「速弾き」ばかりが取り沙汰されがちなアル・ディメオラ先生だけれど、自分はギタリストではないのでそのテクニックなどどうでもよくて、ただ切なく哀しく激しい音楽を紡ぎ続けてオルタネートピッキング一筋で生きるその一途さを敬愛するばかりである。

曲目
1.Flight Over Rio
2.Midnight Tango
3.Mediterranean Sundance
4.Race With Devil On Spanish Highway
5.Lady Of Rome, Sister Of Brazil
6.Elegant Gypsy Suite

隅から隅まで憶え尽くすくらいに聴き込んだアルバムだけれど、それでもまた聴くと「やっぱり良い!」と思えるんだよね。

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All Your Life: A Tribute To The Beatles/Al DiMeola

Hotel California/The Eagles(国宝級)

イーグルスの5枚目のアルバム。1976年の発売。
タイトル曲の「Hotel California」は超ヒット曲として有名だけど、アルバムとしても素晴らしい出来栄え。
自分はロックをそれほど多く聴いているわけではないけれど、これほど音楽的に美しいロックのアルバムはそうそうないだろう、と勝手に信じている。
ついでに言うと、初めて買ったロックのアルバムはこれだった。1枚目で大当りを引くというのは実は相当に悲しいことで、その後に何を聴いても「それじゃない感」に苛まれ続けることになる。それこそイーグルスの他のアルバムまで「それじゃないんだけど・・・」と全否定してしまっていた若い頃・・・。
イーグルスというバンドもカントリーからロックへ徐々にスタイルを移していたので、このアルバムを起点にして遡っていくとロックバンドからカントリーバンドへと逆戻りに聴いてしまうことになるのが罠だったのだ。ロックを聴きたかったのに・・・。当時はインターネットなんてなかったし、貴重な情報源だったFM雑誌もイーグルスについて毎号説明してくれるわけじゃないからね。
それを思うと今は本当に良い時代になった。アーティストの名前さえ判ればアルバムの一覧でもリスナーの評判でも立ちどころに手に入り、YouTubeで試聴できてしまう。そうするとスポットで1枚だけ買うか、デビューから順に攻めていくか、というような戦略が立てやすい。
でも、もしも自分が今まさに中学生だったとしたらイーグルスと出会うだろうか?そう考えれば今がいいとか昔がいいとか言うのは意味がないか。人は誰でも与えられた時代を生きるしかない。

曲目
1. Hotel California
2. New Kid In Town
3. Life In The Fast Lane
4. Wasted Time
5. Wasted Time (Reprise)
6. Victim Of Love
7. Pretty Maids All In A Row
8. Try And Love Again
9. The Last Resort

これはもう余裕の「国宝級」。無人島にだって墓にだって持っていきたい1枚。「世界遺産級」とか創設するかとも思ったけど、アレはプンプンと商売の匂いがする手垢に塗れた言葉になってしまったのでイメージ悪いんだよね。「国宝」って枯れた感じがしていい具合だし。

こころ/諌山実生(国宝級)

Google Play Musicさんにおススメされてしまったので・・・・
シンガーソングライター、諌山実生の2007年発売の6枚目のアルバム。
大人心をくすぐる魅力的な歌声にハートを鷲掴みにされてしまった。
作曲・選曲のセンスも素晴らしい。こんな良いアルバムをGoogle先生から教えられるまで知らなったとは・・・
これは絶対にアルバムを通して聴くべし。

曲目
1. 月影流星
2. 紙風船
3. DAYS
4. とおりゃんせ
5. あなたに贈る詩 (new version)
6. 糸
7. Fly~光の中へ
8. TOKYOタワー
9. ビューティフル・ネーム
10. たからもの (new version)
11. Close your eyes~ブラームスの子守歌
12. HORIZON

「糸」は、あの「糸」。この曲、このアレンジ、この声。グランドピアノに生声の息遣いの繊細さがもうたまらん。

糸 諌山実生

でも一番気に入ったのは「とおりゃんせ」だった。これは国宝級の本物。この一曲だけで国宝の価値あり。全部いいけどね。
Google Play Musicでいつでも聴けるんだけど、アルバムをポチるわ。CD絶対欲しい。
こういうアルバムがたくさん売れる未来がやってきますように。

夕日信仰ヒガシズム/amazarashi(国宝級)

2014年に発売されたamazarashiの2枚目のフルアルバム。
うーん、これはもう降参だわ。
中学の国語の教科書に彼らの歌詞を載せよう。
音楽の授業はバンドを組んで彼らの曲を演ろう。
日本にはこのバンドひとつあればいいや。
音が全然邦楽のセンスじゃない。すごく洋楽的。カッコいい。そこから弾き出される日本語の歌詞がすごく日本語。ものすごいハイブリッド感。ものすごいドライブ感。ものすごい寂静感。サウンドを聴かされながら言葉を考えさせられる。それがマゾ的な快感を刺激する。クセになる。中毒になる。これはヤバい。

曲目
1. ヒガシズム
2. スターライト
3. もう一度
4. 夜の一部始終
5. 穴を掘っている
6. 雨男
7. 後期衝動
8. ヨクト
9. 街の灯を結ぶ
10. 生活感
11. ひろ
12. それはまた別のお話

1stアルバムの「千年幸福論」も聴いたけど、どっちを取り上げようか迷って2ndの方にした。いずれ1stも取り上げよう。国宝級予告リーチだけど。
津軽海峡の風雪と恐山の霊気が培ったとしか思えない稀有な音楽に巡り合えて本当に良かった。涙が出る。

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0.6/amazarashi
世界収束二一一六/amazarashi

遥かなる地球の歌/Mike Oldfield(国宝級)

1994年のアルバム。Wikipediaで何枚目のアルバムかを数えようとしたら嫌になったけど、数えてみた。15枚目だった。
マイク・オールドフィールドには「知る人ぞ知る」という形容がピッタリくる。ロンドンオリンピックの開会式とかでギター弾いてた人と言えば・・・知らんよなあ。
でもね、この「遥かなる地球の歌(The Song Of Distant Earth)」は名盤だと思うんだ。ずっとそう思ってたんだけど、今日念のためネットで評判を調べてみたらやっぱり評価高い。
マイク・オールドフィールドがどんなミュージシャンなのか一言で説明すると「ロックの文法でシンフォニーを作っちゃった人」なんだよね。そう、このアルバムも「シンフォニック」としか言いようがない。バイオリンもビオラもトランペットもティンパニーもないけど、そしてエレキギターが随所にフィーチャーされまくってるけど、でもシンフォニー的な音の空間に間違いない。
自分は「Tubular Bells II」から聴き始めた出遅れリスナーだけど、それを初めて聴いた時よりも(つまり初めてマイク・オールドフィールドを聴いた時よりも)、このアルバムを聴いたときの方が100倍くらい感動がデカかった。そして何枚か聴いたマイク・オールドフィールドのアルバムのうちで一番好きだ。
タイトルから判る人には判るだろうけど、「遥かなる地球の歌」はアーサー・C・クラークのSF小説のタイトルでもある。だからこのアルバムはクラークの作品へのオマージュなのだろう。そういえば「遥かなる地球の歌」はまだ読んでなかった。ハヤカワ文庫が最近続々とKindle化されてるみたいなのですぐ買う。昔はSFばっかりたくさん読んだんだけどね。

曲目
1. イン・ザ・ビギニング
2. 光あれ
3. スーパーノヴァ
4. マゼラン号
5. 最初の着陸
6. オセアニア
7. 時のみぞ知る
8. プレア・ファー・ジ・アース
9. アトランティスへの哀歌
10. ザ・チェンバー
11. ハイバルナキアラム
12. チューブラー・ワールド
13. 輝けるもの
14. クリスタル・クリア
15. 水に沈んだ森
16. 昇天
17. ア・ニュー・ビギニング

このアルバムの何が好きかというと、全編を通してとにかくメロディーが美しいこと。コーラスアレンジも素晴らしい。エレキギターは主旋律でもオブリガートでもカッコいい。シンフォニックであっても、音の厚みや音量で押すのでなく、ちゃんと音のひとつひとつに役割が与えられている。すべての音が、必要だからそこにある、っていう感じ。
やっぱりこれは国宝級に据えねばなるまい。英国人だけど気にしない。

DEEP RIVER/宇多田ヒカル(国宝級)

80年代、90年代と邦楽をわずかしか聴かずにスルーしてきた自分を、邦楽へ回帰させたのは宇多田ヒカルである。
自分が宇多田ヒカルの曲を「良い」と思ったときには、既に最後のオリジナルアルバム「HEART STATION」が発売された後だった。
何をするともなく、ふと「First Love」のメロディーが記憶の中から浮かび上がり、歌詞を部分的に思い出して「いい歌じゃんか」と思って、その頃書いていたmixiの日記のネタにしたのがキッカケだった。
それからすぐ1stアルバム「First Love」を手に入れ、中古CDショップに足を運ぶ都度にアルバムを買い足して、概ね揃えてしまった。
それ以来、宇多田ヒカルの作品群は自分とって邦楽を聴く上でのリファレンスとなっている。それはどういうことかと言うと、あるアーティストのアルバムを手に入れたときに、通勤バスの中でそのアルバムを聴くか、それとも宇多田ヒカルを聴くか考えるのである。
宇多田ヒカルを選ばずに、そのアーティストのアルバムを聴いたからといって別に宇多田ヒカルより上だと認めたことにはならない。ただ、そのときは耳に馴染んだ宇多田ヒカルよりも、そっちの方が新鮮だったというだけでも選ぶ理由にはなる。
かと言って、作詞・作曲家として、あるいはボーカリストとして宇多田ヒカルが最高だとも思っていない。自分にとって宇多田ヒカルは「他に聴くべきものがないなら宇多田を聴こう」みたいな意味で「原点」なのである。そして年に1度か2度は、宇多田ヒカルのアルバムをリピート聴きする季節が来る。
いつかそのリファレンスも他のアーティストで置き換えられてしまうかもしれないけれど、それはそれでよい。

宇多田ヒカルのアルバムを1枚選ぶとしたら「DEEP RIVER」を挙げる。
1stの「First Love」は名曲だし、枚数も売れた。でも、その頃の作品群は少しギザギザしているように感じる。「DEEP RIVER」はそういう角が取れて、丸く粒の揃った作品が並んだ宝石箱のような気がするから。
個別の曲では「SAKURAドロップス」も「traveling」も大好きだけど、一番好きなのは「Letters」。
「恋しい」とも「愛してる」とも「寂しい」とも「切ない」とも言わずに、でもそれらを表現し切る作詞のセンスには脱帽するしかない。
スガシカオによる「夜空ノムコウ」の歌詞も大好きだが、教科書に載せるなら「letters」の方が日本語として100倍くらい素晴らしいと思う。一部英詞もあるけど。

曲目
1. SAKURAドロップス
2. traveling
3. 幸せになろう
4. Deep River
5. Letters
6. プレイ・ボール
7. 東京NIGHTS
8. A.S.A.P.
9. 嘘みたいなI Love You
10. FINAL DISTANCE
11. Bridge (Interlude)
12. 光

そういうわけで、このアルバムは国宝級。
「First Love」から聴くのも良いけど、後期の「Ultra Blue」、「Heart Station」も超オススメ。

関連記事
First Love/宇多田ヒカル
The Collection/Ne-YO
Exodus/Utada

タグの追加-B級、国宝級

一応、各ページには分類がわかりやすいようにタグを付けているけれど、どうもこれが平板で面白みに掛ける。
そこで「B級」と「国宝級」のタグを新設しようと思う。

B級
メジャーなアーティストになるには何かが欠けているが、その欠け具合や光り具合がどうにも愛おしくてならないようなアーティストやアルバムにこのタグを付ける。
「B級」とは言葉が悪い、と思う人もいるかも知れないけれど、「伝説の」とか「孤高の」とか「唯一無二の」とかの錆び付いた言葉で褒め称えるより、ずっとずっとモモンガ愛なので許して。
記念すべき第一号はこちら。

水曜日のカンパネラ

国宝級
人気とか売上とか、そういう次元を超越して音楽的宇宙の果てに到達した(と新モモ的に考える)アーティストやアルバムにはこのタグを付ける。
当然、権威もなにもないのだけど、自分自身は大真面目にその作品をプッシュする。
記念すべき第一号はこちら。

Maiden Voyage/Salyu

もちろんこれらのタグを付けないアルバムやアーティストも、自分としては大いに気に入っているのでここで紹介するわけだから、タグが付かないからと言ってオススメでないってことではないのでお間違いなく。

Maiden Voyage/Salyu(国宝級)

2010年発表のSalyuのアルバム「MAIDEN VOYAGE」を聴いてちょっと感動中。
この人の声はとても心地よく耳に響くのだが、柔らかさ一辺倒ではなくて耳に突き刺さってきたり低く歪みっぽく憂いを帯びたりと様々に表情を変える。
一般受けするような感じではなく、音楽関係者からリスペクトされるようなアーティストかなあ、という印象を受ける。一度こういう音楽にハマるとヒットチャートとか流行とかどうでも良くなっちゃうんだよね。知る人ぞ知る喜び。
「2015年になってこれを引っ張り出してきて何をのたまうか」と言われたらまあ言葉もないのだけど。

曲目
1. messenger
2. イナヅマ
3. EXTENSION
4. コルテオ ~行列~ (「ダイハツ コルテオ」日本公演イメージソング)
5. 新しいYES (TOYOTAハイブリッド・セダン「SAI」CMソング)
6. L.A.F.S.
7. emergency sign
8. iris ~しあわせの箱~ (ニンテンドーDSソフト「レイトン教授と悪魔の箱」テーマ曲)
9. HALFWAY (映画「ハルフウェイ」主題歌)
10. SWEET PAIN
11. cruise
12. BIRTHDAY
13. LIBERTY
14. VOYAGE CALL

このアルバムを気に入る人なら、きっと川村結花の「farewells」や土岐麻子の「乱反射ガール」も気に入ると思う。

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Android & Human Being/Salyu
farewells/川村結花
Bittersweet/土岐麻子