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SPRING IS HERE/小曽根真

ジャズピアニスト、小曽根真の1987年発売の3rdアルバム。ストレートでスタンダードなジャズピアノアルバム。
正直なところ、自分は日本のジャズミュージシャンはほとんど聴いていないのである。
なんでかというと、自分はオスカー・ピーターソンやビル・エヴァンスが好きなので、その「流れ」で聴いても違和感のないものを求めちゃうんだけど、日本の一流の人たちのジャズはちょっと頑張りすぎてアバンギャルドな方に走りやすいんだよね。結果、ビル・エヴァンスを1枚聴いた次に・・・という流れには合わないものが多いような気がする。
だけど、このアルバムにはそういう違和感はなくて、自分の好きな他のジャズアルバムと混ぜておいてもすごく普通に聴けるのである。
決して手数が少ないわけでもないし、テンポが遅いわけでもないんだけど、余裕のあるプレイをしている気がする。詰め込み過ぎてなくて、力んでなくて、聴く側にどのように聴こえているかわかっているような心地よさがある。
なので、「そうそう、こういうアルバムが欲しかったの」と感じさせてくれるんだよね。

曲目
1. ビューティフル・ラヴ
2. スプリング・イズ・ヒア
3. サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム
4. 君住む街で
5. 夜は千の眼を持つ
6. マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
7. オー・グランデ・アモール
8. タンジェリン

この人は活動の幅が広いので、うっかり手を出すとクラシックだったりするので要注意。

PLAY/Bobby McFerrin & Chick Corea

ボビー・マクファーリン(ボーカル)とチックコリア(ピアノ)によるデュオアルバム。1992年のライブ録音で、1992年にCD発売。
ジャズやフュージョンでは「インタープレイ」という言葉が良く使われる。複数の奏者によるインプロビゼーションの掛け合いで緊張感の高い演奏を導き出すことなのだけど、自分はこのCDが一番わかりやすい説明になっていると思う。
この二人の演奏はボーカル+ピアノ伴奏という型に当てはまったものではなくて、主旋律と対旋律が自在に入れ替わり絡み合い、今までに聴いたどの音楽とも違うエキサイティングな演奏を聴かせてくれる。
ボーカルがメロディー、ベースライン、リズムまでこなしてグランドピアノと対等に渡り合うのも驚きだけど、ずっとそれにアドリブで寄り添い続けるピアノの腕前の確かさも素晴らしい。
しかしある程度ジャズを聴き慣れた人でないと、聴き疲れのする変な音楽にしか聴こえないようである。

曲目
1.Spain
2.Even From Me
3.Autumn Leaves
4.Blues Connotation
5.’Round Midnight
6.Blue Bossa

時々入る聴衆の笑い声は、主にボビー・マクファーリンのアドリブへのリアクションなのだが、時折、無音なのに笑いが起こることがある。
このときボビーは何をしているのか?映像で見ないことにはわからないよなあ。

Waltz For Debby/Bill Evans Trio

1962年録音のビル・エヴァンス・トリオによるライブアルバム。
ジャズのアルバムの中では最も好きなアルバム。
ベースはスコット・ラファロ、ドラムはポール・モチアン。一般的にはこのメンバーがビル・エヴァンス・トリオの黄金期とされている。

曲目
1.My Foolish Heart
2.Waltz for Debby [Take 2]
3.Detour Ahead [Take 2]
4.My Romance [Take 1]
5.Some Other Time
6.Milestones

オリジナルのLP盤は上記の6曲構成なんだけど、CDになってから別テイクの同じ曲を追加してお得感を演出しようとしたバージョンがいくつか出ており、
ちょっと混乱している。別テイクというのは、おそらくこのヴィレッジ・ヴァンガードでのライブが複数回公演されたためだと思う。
困ったことに自分が持っているCDでは、2、3、4のトラックはテイク1とテイク2が続けて演奏されてしまい、アルバムを通して聴くと「なんじゃこりゃ」になってしまうこと。オリジナルLPの再現でもライブの再現でもない「編集盤」なのである。
MP3化してどちらかのテイクを削除し、タグを編集してポータブルプレイヤーに放り込んでしまえばLP盤の再現ができるので、上の曲目リストを参考にやってみて。

自分が好きな曲は1、2、6。1は代表的な名演奏だし、6の緊張感溢れる演奏はピアノトリオの醍醐味を堪能できる。
どの演奏でもスコット・ラファロのベースが影の主役。一度ベースに注目して聴き通して欲しい。
ビル・エヴァンス・トリオのアルバムを初めて聴いたのは「Portrait In Jazz」だったけど、そちらも名盤。特に「枯葉」が素晴らしいのだけど、アルバムとしては「Waltz For Debby」の方が好きな曲が多い。
80年代に渋谷のジャズバーに通って、掛かっていた曲のCDを深夜のタワーレコードで探した日々が懐かしいな。

風神雷神/→Pia-no-jaC←

ピアノジャックの2009年発売の3rdアルバム。
彼らの出始めの頃に近所のヴィレッジヴァンガードの店内でビデオを流してて、時々立ち見しててすごく気になっていたんだけど、実際にCDを買ったのはその数年後だった。これ系の音楽は、パッと聴いた瞬間は「すごくいい」って感じるんだけど、アルバムで聴くと飽きることが多いんでちょっと要注意みたいな警戒心が働いたんだよね。
しかし彼らの活動歴は着々と積み重ねられているようで、もうアルバムを10枚以上出してるんだ。年2枚近いハイペース。恐るべし。ライブもものすごい数こなすらしいし。
ピアノ+カホンというユニット編成も珍しいし、ジャズともポップともつかないジャンルレスな音楽だし、取っ付きは悪いんだけど聴くと結構ハマる。テンションの高いエネルギッシュなサウンドは、元気が欲しいときの栄養剤にぜひどうぞ。逆に疲れるか?

曲目
1. 台風
2. Time Limit
3. 夜桜 ~yozakura~
4. CROSSBEAT(s)
5. 花火 ~HANABI~
6. ダイナマイト

YouTubeの動画も貼っておこうか。

→Pia-no-jaC←「台風」

The Piano/Michael Nyman

1993年のアルバムで、映画「ピアノ・レッスン」のサウンドトラック。
マイケル・ナイマンはこのサウンドトラックで大きな名声を得たが、1980年代から映画音楽を多く手掛けている。
Wikipediaによると世界で300万枚売れたとのことなので、この手の作品としては大ヒットに違いない。
「THE HEART ASKS PLEASURE FIRST」のシンプルで美しいメロディーはとにかく印象に残り、この時期にピアノに手を染めていた人なら必ず記憶している曲だろう。
名曲。

曲目
1. TO THE EDGE OF THE EARTH
2. BIG MY SECRET
3. A WILD AND DISTANT SHORE
4. THE HEART ASKS PLEASURE FIRST
5. HERE TO THERE
6. THE PROMISE
7. A BED OF FERNS
8. THE FLING
9. THE SCENT OF LOVE
10. DEEP INTO THE FOREST
11. THE MOOD THAT PASSES THROUGH YOU
12. LOST AND FOUND
13. THE EMBRACE
14. LITTLE IMPULSE
15. THE SACRIFICE
16. I CLIPPED YOUR WING
17. THE WOUNDED
18. ALL IMPERFECT THINGS
19. DREAMS OF A JOURNEY

The Piano (1993) Soundtrack by Michael Nyman

マイケル・ナイマンの映画音楽で、映画も良くて音楽も印象に残っている作品は「ガタカ」。その他もいくつか観ているが音楽が記憶に無い・・・・

Mr. Hands/Herbie Hancock

1980年発売のハービー・ハンコックのフュージョンアルバム。
当時、自分は高校生できっとFM雑誌か何かでハービー・ハンコックの名前を知り、田舎のレコードショップでジャケ買いでこのLPを買ったに違いない。本当のところは自分でもさすがに忘れてしまった。
ジャケットは確かに目立つんだよね。ジャズは暗いジャケットが多いから、思わず青空とフラミンゴに魅かれてしまったに違いない。
で、初めて聴いたときは「変なモノを買ってしまった」とマジで思った。オーソドックスなモダンジャズのピアノトリオをイメージしてたので、シンセやエレピを弾き倒しーの、チョッパーベースでベンベンしーの・・・。
ジャズの世界に足を踏み入れようとした純真な高校生はいきなりフュージョンの洗礼を受けてしまったのだった。

でも聴き込むとこのアルバムは非常に良い。飽きが来ないし、緩急のメリハリもあるし、何よりハービー・ハンコックはピアノを弾いてもシンセを弾いてもカッコいい。
ベースでジャコ・パストリアスも参加していて、彼のベースラインのウネウネ具合もまた良い。
この後しばらく自分はフュージョンにハマり、ジャズに到達するのに数年掛かった。何しろ貧乏学生だったんでレコードなどそうそう買えなかったのだった。

曲目
1.Spiraling Prism
2.Calypso
3.Just Around the Corner
4.4 A.M.
5.Shiftless Shuffle
6.Textures

この3年後のアルバム「Future Shock」で、今度はスクラッチとボコーダーと機械の足ぐるぐるの衝撃を受けた。おまけにグラミーゲット。
この人は本当にジャズマンなのか?と当時はマジで疑問に思った。

ROCKIT – Herbie Hancock Grammy Awards 1984

聴くなら無難に「Maiden Voyage」とか「Speak Like a Child」をオススメするけど。

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